庚申塔
「仙元(浅間)庚申」と彫られており、
前面いっぱいに文字と装飾がほどこ
されている。
室町時代に起こった富士講の一派は、
「孝心」のたいせつなことをさかんに
唱導していた。かれらは「庚申」につう
じる「孝心」を庚申待を利用して説いて
まわった。その証として富士信者の掛
軸には「庚申大神」と書かれたものも
ある。(『庚申信仰』平野実)
その運動に教化された、小沢の庚申
講の人々が富士浅間(→仙元)を庚
申のあたまにきざみこんで塔を造立
したと推測される。「孝心」としないで
「庚申」を生かしているのは、従来の
庚申信仰の方がより強力だったこと
をしめしている。
塔はもと集会所にあったが、いまは個
人の方の庭に祀られている。
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